【海外研修】 マレーシア研修 第6日目
マレーシア研修も終盤に差し掛かっています。
今日はバスで、サバ州のパームオイル企業Sawit Kinabaluを訪問しました。パームオイルの生産だけでなく、アブラヤシの下で牛を育てたり、燕の巣の養殖を行ったりと、幅広い事業を手掛けている企業です。

コタキナバルから2時間かけて到着すると、一面に広がるアブラヤシの林に迎えられました。まずは事務所で、安全管理と会社の概要についてお話を伺いました。Sawit Kinabaluは「持続可能なプランテーション」を掲げ、パームオイルの製造過程で出る副産物を余すことなく活用しています。肥料にしたり、発電に利用したりしているそうです。また、廃水や排ガスは厳格な基準に従って処理しており、ISOやEU、マレーシアの品質基準の認証を取得しています。
工場には、収穫されたアブラヤシの果房が山のように積まれていました。ここでは、オイルの生産に使える果房とそうでない果房の見分け方を教えていただきました。果房から実を取り出し、その果肉の部分からパームオイルを搾ります。この実は食べられるそうで、社員の方が「かじってみていいよ」と、きれいな実をくださいました。かじってみると、りんごの皮のような食感の下は繊維質で、味はあまりありませんでした。赤い果肉のおかげで、口の周りもオレンジ色に。本来は茹でて食べるそうです。

続いて、実際の農園で収穫の様子を見学しました。長い鎌のような道具でヤシの果房を落とし、先の尖った棒で刺してカートの荷台に積んでいきます。プロの方はこともなげに放り投げていますが、果房はとても重く、1つあたり20キロ近くあるそうです。持ち上げてみた生徒たちからは悲鳴が上がりました。また、落ちた際に飛び散った実は、手で拾い集めます。その手際の良さで、あっという間にバケツがいっぱいになっていました。

アブラヤシが実をつけるのは、植えてからおよそ20〜25年間です。収穫量が減ってくると伐採し、新しい苗を植え替えます。Sawit Kinabaluでは、この苗を育てる事業も行っています。品質を管理して育てた苗は、ある程度の大きさになると農園に植えられ、3年ほどで収穫できるまでに育つそうです。

パームオイル農園に対する批判的な意見も認識したうえで、環境への影響を最小限に抑えながら、既存の土地での生産を効率化し、パームオイル以外の収入源も増やしているところだと伺いました。パームオイルは日本人の暮らしにも欠かせないものですが、生物多様性の講義で、もともとそこに暮らしていた生き物たちにとっては脅威になっていると学んだばかりです。作る側が配慮をしているのであれば、使う側の私たちも配慮すべきでは。そんなことを考えながら、次の目的地へ向かいました。
ここからは、お楽しみの自然観察です。近くを流れるクリアス川でボートに乗り、テングザルやカニクイザルを観察しました。お天気にも恵まれ、テングザルの群れに出会えたほか、カニクイザルの子どもたちも近くで見ることができました。3日間の研修を頑張ったご褒美のようです。

今日は大学生のみなさんと過ごす最後の夜でもあります。夕食を食べながら、大学生活のことや受験の相談をする様子が見られました。この4日間のコタキナバルでの研修を通して、少し先を歩く先輩たちの姿から、生徒たちは様々な学びを得たように思います。夕食後は、再びボートに乗ってホタル鑑賞へ。あちらこちらのニッパヤシに、青く美しい光が瞬いていました。風に揺られてゆらめく光が幻想的で、別世界に来たような気持ちになりました。最後にはワニにも遭遇し、見るべきものをすべて見ることができたツアーでした。
明日は再びクアラルンプールに戻ります。
