【海外研修】 マレーシア研修 第3日目

本日から3日間、マレーシア・サバ州コタキナバルにあるサバ大学(Universiti Malaysia Sabah)の熱帯生物保護研究所(ITBC: Institute for Tropical Biology and Conservation)で研修が始まりました。

今回のプログラムは、ボルネオの生物多様性保全と持続可能な開発について学び、実際に行動できる力を身につけるプログラムです。日本とマレーシアの両国の若者同士のつながりを築くことも目的としています。

午前中は、ITBC所長のフィフィ先生から、生物多様性が私たちの生活を支えていること、そして私たちの生活がそれを脅かしていることを教えていただきました。ボルネオ島の熱帯雨林は生物多様性ホットスポットであり、今行動しなければ絶滅してしまう生物もいます。事前学習では、どこか他人事のように感じていた生徒たちにも、当事者意識が芽生えたようです。声なき生物の声に耳を傾け、人間が自然の一部として生きるにはどうすればよいのかを、深く考えさせられるお話でした。


続いて、ITBCのGaleri BORNEENSIS を見学しました。哺乳類から昆虫、植物まで、サバ州の自然遺産である数多くの標本を所蔵し、生物多様性の大切さを伝える教育の場として運営されています。事前にキュレーターの先生から標本の収集目的や保存方法を伺い、館内ではサバ大学の学部生がファシリテーターとして案内してくれました。初めは様子をうかがっていた生徒たちも、見学が進むにつれて打ち解けていきました。


昼食はサバ州の料理をいただきました。主食が米であることは日本と同じですが、付け合わせの食材や味付けの違いに、生徒たちは新鮮な驚きを見せていました。サバ州には、すべてのものに心が宿るという自然信仰が根付いているそうです。日本人が不思議と心地よく感じるのは、そうした精神面の共通点もあるからかもしれません。

午後はSDGsについて考えることから始まりました。まず本校の生徒が、事前学習で調べた絶滅危惧種の現状と対策について発表しました。英語で、しかも外部の学生や専門家の前で発表するのは初めてで、うまくいかなかった点や考えの浅さなど、それぞれに感じるところがあったようです。この経験を今後の探究活動や発表に是非活かしてほしいと思います。


その後、今回の研修の要であるPCM(プロジェクト・サイクル・マネジメント)ワークショップが始まりました。ゴールは「当事者意識を持って行動できること」です。今日は、参加者全員が共有できる「世界で起きている解決したい問題」を探し、定義するところまで進みました。モデレーターのKelvin先生が生徒の言葉を巧みに引き出してくださり、議論が深まりました。続きは3日目の午後に行います。


帰り道には、大学の裏手のプライベートビーチに立ち寄り、黄昏時の穏やかな空気の中を少し散歩しました。一日を通して緊張していた生徒たちも、リラックスした表情を見せていました。