Super Global High School

スーパーグローバルハイスクール(SGH)事業は、文部科学省が「将来、国際的に活躍できるグローバル・リーダーを高等学校段階から育成する」ために本年度からはじめた事業です。初年度は、全国で56校が指定されました。
SGHでは、英語力だけではなく、「社会課題に対する関心と深い教養に加え、コミュニケーション能力、問題解決力等の国際的素養」を3年間かけて身につけていきます。筑坂は、世界に羽ばたく大きな夢を持っている皆さんを待っています。

研究開発構想

先進的な総合学科を活かした持続可能なアセアン社会を創るグローバル人材の育成

『多様性の中の統一を国是とするインドネシアからSDGs時代に世界と日本が学ぶこと』
~先進国と途上国が普遍的に協働し実践する国連の持続可能な開発目標(SDGs)を達成するために高校生だからできる課題に取り組む~

SGH概念図

SGH概念図

筑坂のSGHの特徴

(1)総合学科の教育課程を活かした「課題研究プログラム」
各学年に「課題研究」に関連する科目を設置する。そして、各科目が「卒業研究」へと収斂する教育課程を開発する。グローバルな「課題研究」を軸とする教育課程を開発することによって、海外の高校生と協動しながら「問題発見・解決」に立ち向かう能力を育成する。
(2)政策課題を意識したインドネシアでの国際フィールドワーク
グローバル・イシューを意識した国際フィールドワークをインドネシアで実施する。インドネシアは、経済成長を遂げつつある一方、「開発」に伴う環境破壊や貧富の差の拡大などのひずみも顕在化しつつある。生徒は、「環境」と「開発」が対峙するインドネシアで、何が問題なのか現地の高校生とディスカッションし、解決すべき問題を設定する。具体的には、グヌン・グデ・パンランゴ国立公園周辺の農山村地域に入り込み、村人への聞き込みや青年海外協力隊へのインタビューを踏まえ、課題設定から解決策の提示という一連のプロセスを経験する。さらに、「課題研究」の成果を英語で報告論文としてまとめ、11月に開催予定の「高校生国際ESDシンポジウム」で発表することが求められる。一連のプロセスを経て、生徒は課題設定能力を身につけ、世界へと羽ばたくことが期待される。

なぜインドネシアなのか

今では世界経済をけん引する成長センターとなったASEAN(東南アジア諸国連合)。とりわけ、ASEANの大国として位置するのがインドネシアである。
人口は約二億四千万人、過去五年間のGDP成長率は年率約6%、まさにアジアの成長センターとしてインドネシアは急速に経済成長を遂げつつある。
また、世界第三位の熱帯林面積を有し、生物多様性の宝庫でもある。すなわち、「開発」と「環境」の両面で世界に注目されているのである。
一方で、経済成長に伴うひずみも顕在化しつつある。伐採による原生林の激減、貧富の差の拡大など、「開発」と「環境」のせめぎ合いの結果、さまざまな政策課題が生まれつつあるのである。 本校のSGHは、世界が直面する政策課題に正面から向き合う。そのため、「開発」と「環境」がせめぎ合うインドネシアをフィールドとして選択し、課題研究に取り組むことを決意した。

SGHの今

2017.9.6
SGH国際フィールドワークを実施しました
2017.8.19
国際フィールドワーク入門2017
2017.8.10
第1回全国高校教育模擬国連大会に参加しました。

具体的な取り組み

国際フィールドワーク

インドネシアの国立公園を舞台に、「インドネシア100年の森」プロジェクトとして、姉妹校であるボゴール農科大学附属コルニタ高校、インドネシア政府林業省附属高等学校の生徒の皆さんとともに、人と自然が調和した未来を作っていくための活動を行います。「インドネシア語」講座も開講します。

高校生国際ESDシンポジウム

東南アジア各国の高校生を招き、持続可能な社会づくりのためのアイデアを共有するシンポジウムを毎年開催しています。シンポジウムは英語で行われ、運営も生徒中心に行われます。このシンポジウムで海外の友人とともに学び活動することで、国際舞台にたつための第一歩を踏み出せます。

課題研究支援プログラム

3年次では生徒全員が、自分で決めたテーマで課題研究に取り組みます。とくに、海外で調査研究を希望するひとには、選考を通過した場合には海外渡航費の一部を支援する制度もあります。このプログラムで、これまでに、フィリピン、タイ、インドネシア、アメリカ、ドイツ、シンガポールに渡航しています。

研究活動

国際化社会に対応する人材育成とキャリア教育の実践の紹介

平成26年度より、文部科学省「スーパーグローバルハイスクール」に関する研究開発指定を受け、国際的に活躍できるグローバル・リーダーを育成するため、国内外の大学や企業、国際機関等との連携による質の高い教育課程等の開発・実践を行うこととなった。

(1)文部科学省:高等学校における発達障害支援モデル事業

本校は文部科学省の指定を受けて、平成19年度・20年度の標記モデル事業に取組んだ。モデル事業が完了した現在は、スクールカウンセラーを配置し、校内にある支援教育委員会と筑波大学人間系障害科学域が連携し、活動している。

(2)「アジア共生社会を創成するための国際連携教育プログラム」研究プロジェクト

文部科学省平成20年度「国際協力イニシアティブ」教育協力拠点形成事業では筑波大学農林技術センターと共同研究を実施した。21年度は筑波大学農林技術センターの研究プロジェクトとして「高校総合学科と連携したインドネシアにおける身近なエネルギー環境教育の構築」をテーマにインドネシアボゴール農科大学と同附属コルニタ高校において、エネルギー環境教育関連の英語教材の提供と検証を実施し、ESDに関する研究と実践の成果を発信した。23年度にコルニタ高校と姉妹校協定を締結し両校は、研究・教育交流をさらに進めている。

(3)「高校生国際ESDシンポジウム@坂戸2014」

東アジア各国の高校生および教員を招待し本校の生徒・教員とともに持続発展可能な社会づくりに向けたシンポジウムを開催することを通して、参加者とその在籍校生徒・教員が持続発展可能な社会を目指して地球的課題に主体的に取り組む姿勢を涵養するとともに、本校の国際教育を推進するための礎をより強固なものとする。インドネシア、タイ、フイリピンの高校から代表生徒と教師を招き、本校生徒とともに26年11月に筑波大学東京キャンパス文京校舎を会場に国際シンポジウムを開催した。

(4)国際的視野に立った卒業研究の支援プログラム

平成20年度より筑波大学附属学校教育局からの支援をもとに、生徒が海外を対象にした卒業研究を行う際の調査に関する旅費等を支援している。25年度はタイの日本語教育、米国の語学教育、シンガポールの英語教育を研究テーマに各国へ渡航し調査を実施した。

(5)ESD Riceプロジェクト

公益財団法人ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)では、ACCU-UNESCOアジア太平洋ESD事業の一環として2013年12月から2014年12月までアジア太平洋地域の6ヵ国で実施されるESD Riceプロジェクトに参加する日本のユネスコスクール(申請中を含む)を数校募集し、本校が採用された。本プロジェクトは、「お米」をテーマに異なる学年や年代、異なる専門を学ぶ友人、異なる学校、様々な地域や国の人が学びあう場や機会を提供し、1)参加者それぞれが、地域や世界の持続的な発展に貢献できる人材に成長する、2)総合学科高校のユネスコスクールおよび学校教育におけるESD実践の担い手としての可能性を追求することを目的としている。

(6)地域連携「つくさか地域食育支援プロジェクト」

平成22年度より本校農場を活用し、近隣小中学校への食育支援活動を開始した。23年度からは、筑波大学社会貢献プロジェクトに採択され、本校における農業教育の実績とノウハウを原資として、近隣の小中学校における食育活動を支援しようとするものである。具体的には、①中学校への給食食材の提供、②小学校における農業体験学習の支援を実施している。

(7)アジアの高校生のための聞き書きプロジェクト

農山漁村に暮らしその土地に伝わる伝統的な技術を高校生が「聞き書き」という手法を用いて記録し、アジア各国で相互に理解し共有することを目的とする。24年度のインドネシア・コルニタ高校と聞き書きによる交流に続き、25年度は本校生徒が学校周辺の食と農に関する名人をインタビューし、成果をまとめた。